口臭には、生理的な口臭と病的な口臭があります。
生理的な口臭は誰にでもあるもので、簡単な口臭コントロール法をマスターすれば、特に気にすることはありません。
このコントロール法は、対人関係が重要な方、営業の方、接客業の方にはお勧めの方法です。
生理的な口臭は、一日の間で3つの大きな波があります。
口臭対策としては、この3つの波を上手にコントロールすることが重要です。
下記の「口臭のコントロール法」を参考になさってください。
病的な口臭の場合には、歯科と医科の連携医療が必要になります。
この様な口臭には、多くの場合、いくつかの原因が重なっているからです。
最も多いケースは、重度の歯周病と全身の病気の複合型です。
つまり、単なる口臭の問題ではなくて、重度の歯周病や口腔がん、重篤な全身疾患等などが隠れていますから、
徹底した歯科治療が必要です。
適切な口臭治療は、口臭の原因を取り除くだけでなく、病気の早期発見や全身の健康回復に役立ちます。
これが町田さくら歯科の口臭治療の最大の目的です。
大まかな口臭の原因
- 口腔系
口臭の過半数は口腔に原因があります。
口臭物質は、舌の表面の細菌や歯周病菌による硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイド等の
揮発性硫黄化合物です。
食物や老廃物のタンパク質を口腔細菌が嫌気的な状態で分解して発生します。
口腔内だけが原因の場合には、歯科治療や口臭コントロール法が用いられます。
- 口蓋・咽頭系
口蓋扁桃に付着した膿栓、あるいは臭い玉と言われる老廃物や細菌の塊が原因です。
歯科治療と同時に、耳鼻科受診をお勧めしていますが、その場合には副鼻腔炎の検査を受けるといいでしょう。 - 内科系
便秘・消化器系疾患、糖尿病、肝臓病、腎臓病、悪性腫瘍(ガン)によるアセトン臭、アンモニア臭、薬剤による口腔乾燥症、ピロリ菌感染による口臭など多様な原因があります。
隠れた病気の早期発見につながることがある一方、歯周病の治療が内科疾患の症状を改善することも少なくありません。
口臭の検査
口臭検査には、口臭検査器を使う方法や官能試験等がありますが、まだ、決定的な方法はありません。
当院では、口臭の指標の一つとして、複数の機器(オーラルクロマ・ブレキシー)を使用して、
口臭の原因である揮発性の硫化ガスを計測しています。
この検査で異常がなければ、「口臭のコントロール法」によって口臭の日内変動を充分に抑制することができます。
「口臭のコントロール法」~誰でもできる簡単な口臭予防法~
口臭の強さには、一日の内で3つの大きな波があります。
起床後が一番強く、昼食前と夕食前が強くなります。
食事から時間が経過したり、睡眠中など唾液が少なくなると口臭が強くなります。
マスクをしていたり、誰とも話さなかったりすると口腔内に口臭ガスが溜まりやすくなるので、一層口臭が強くなりがちです。
口臭が強い時間帯には、うがい、歯磨き、舌の掃除、ガム、サラダなどの繊維製食品の摂取などによる「口臭のコントロール法」で、口臭物質の発生を防ぐことができます。
「口臭のコントロール法」が効果がある理由は
- 口臭成分は水分に溶けて減少します。
- 食物やガムをかむことによって、歯・舌・口の中全体がきれいになります。特に、野菜は清掃効果があり、細菌の栄養にならず、繁殖を防ぎます。
- 舌やお口の表面の新陳代謝が進み、上皮が細菌や老廃物と一緒に剥がれ落ちます。特に、舌には口臭原因菌の多くが棲息しています。
- 唾液には抗菌性があり、口臭を防ぐ効果があります。
※もっと効果的な方法をご希望の場合には、歯周病菌の除菌(3DS)を実施するといいでしょう。
これによって、口臭を減らすことができます。虫歯や歯周病の予防にも極めて有効です。
最も効果的な口臭治療(口臭原因菌の除菌)
口臭の原因が口腔内にある場合には、口腔内の病原菌の除菌が効果的です。
これは3DS(スリー・ディー・エス)といわれる国立感染症研究所で開発された除菌技術です。
口臭の原因菌であるフゾバクテリウムを除菌します。
同時に、虫歯菌や歯周病菌も除菌できます。
病的な口臭の問題
病的な口臭は、全身の病気のサインであることが少なくありません。
全身の病気がある場合には、歯周病が悪化することが多く、口臭が強くなります。
また、一方では、歯周病は血圧、動脈硬化、血糖値、心筋梗塞、脳梗塞の悪化要因になります。
歯科での口臭治療が、全身病の早期発見や歯科と医科の連携治療のきっかけになれば、
地域のみなさまの健康のお役に立つことができます。
また、口臭をとても気にされる方にとっては、複数の医師からのクロスカウンセリングは不安払拭に役立つものと思われます。
※口臭治療は保険適用外になります。詳しくはスタッフ、ドクターにご相談ください。